いや、本じゃなくて映画をネ。
見に行きました。
映画で検索しても出て来なかったので。

またも上演期間ぎりぎり。
いつもこんなセレクトですいません。

いつも日記のタイトルは2字熟語縛りですが、
今回はしません。
やりません。
いや、むしろできません。

もうね、
やばいです。
私の中で今年最高の映画です。
今年始まって1週間ですけどね。
今年始まって見た1作目ですけどね。

泣きました。
後で思い出しても泣きましたよ。
枕を涙で濡らしたですよ。

見に行けて良かった。
GPすっぽかした甲斐があったってもんです。

まず第一に澪役の竹内結子さんを見に行くだけでも、
全然もとが取れると思います。
すげえべっぴんさんで、そしてかわいいです。
もちろんそれだけではなくて、演技もすばらしいです。
もちろん中村獅童さんも竹井証君の演技も、
もちろんすばらしいのですけどね。

映像も本当に美しくて、
シーンが切り替わるごとに挿入される緑豊かな山々や湖、
それと雨とが織りなす風景は、
息を呑む感じです。

そしてストーリーですね。
澪が取った行動の疑問。
それが物語が進んでいくにつれ明らかになっていく展開は、
秀逸と言わずしてなんと言うのか。

そして印象に残ったのは、
最後スタッフロールが流れる中でも、
誰も席を立たなかった事。

もちろん私は立つことができなかったんですけど、
みんなもそうだったのかなぁと。
そういうなんかある意味一体感みたいなものが得られるっていうのも、
映画館で映画を見るときの醍醐味の一つでもあるし、
後でDVDとかで見る事ができるけれど、
わざわざお金を払ってまで見に行く理由ですよね。

とゆうことで、
以下感想と、
思い返して見るにちょっと難しい内容だと思うし、
自らの記憶の整理のためのお話の解説も一緒に。
完全にネタバレを含んでいますので、
ご注意ください。







まずとにかく普通の人がなかなか理解できない部分は多分、
タイムパラドックスの部分。
20歳の澪が、
事故で意識を失っている最中、
29歳となった巧のもとへとタイムスリップして現れた。

おそらくこの部分だと思います。

すでに28歳でおそらく幸せだった生涯を終えた澪。
しかし、愛する息子祐司には絵本と共に、
「1年後の雨の季節になったら帰ってくる」
と言い残していたと思われます。
そしてそのとおり戻ってきた澪。
ただし全ての記憶をなくして。

とにかく28歳で死んだ後、
雨の季節に帰ってきたのは20歳の澪だったわけです。

なんか書くと簡単ですね。。。
これがなんでわかりにくいのかと言うと、
それが告げられるのがお話の最終盤であるということ。
先に29歳時点で物語を進めて行って、
最後に回想という形を取って、
澪の視点から所謂種明かし的な、
20歳のときの事故の話も含めた展開をとっているからだと思います。
もちろんそういう展開を取らなければ、
お話的に全く盛り上がらないので、
そこは私は全く不満はないと言うか、
だからこそ本当に楽しめたわけですが、
うまくお話全体を俯瞰的に整理できなかったら、
理解できないだろうなぁと。
そしてもしその視点で見る事ができたのなら、
本当によくできた作品だった事が解ると思います。

多分、多分ですよ?
「よくわからん」ってなった方は
「一体今がいつなのか?」
でわからなくなったんだと思います。

スクリーン上の展開はこういう感じです。

奇跡の6週間から12年後

祐司の回想による澪の葬儀、さらに1年後の奇跡の6週間

その奇跡の6週間中に語られる巧の視点からの澪との馴れ初めのお話

6週間の終わり。澪との別れ

タイムカプセルから出てきた澪の残した日記から澪の視点での回想
(所謂種明かし)

よくわからなかった方は、
うまく記憶を整理してもらって、
この順に再生するとわかるんではないかと。
適宜巧の回想も織り交ぜてくださいね。

事故以前の澪の視点の回想シーン

お話の中心。奇跡の6週間

事故後澪が意識を取り戻してからの回想シーン

ひまわり畑

お話の中で「今」というのは、
澪と巧が20歳の頃なんです。
どうしてもお話の中心であった、
29歳の巧が生きている時間を「今」だと思っちゃいそうですけどね。
それは「未来」だったと。

映画の題名にヒントがあるじゃないですか。

澪が巧へ会いに行く電車の中で日記に記した言葉。

「いま、会いにゆきます」

それっていつ?
今まさにこれから2人は1度のデートの後の紆余曲折を経て、
会おうとしている。
その時だったわけです。

我々は澪と一緒に「未来」を見てきたわけです。
それを映画を見ている最中・・・
と言ってもほんとに終盤でしたけど、
気づけたのはほんとに幸いでした。

もちろん見終わった後でこれほど理路整然と解っていた訳では、
もちろんありません。
なんとなく感覚として残っていた物を、
お風呂で1時間ぐらい思い出して整理してみて、
それでもうまくまとめられなかったから、
布団の中でもぼんやり考えた結果です。

本当にすばらしい映画でした。
やばい。
書いてる今も思い出して泣きそう・・・

ではお話の感想なぞを。

私がストーリーが良かった。
と感じる時って、
それが例えどんな小さなシーンであっても、
張られた伏線が後で見事に解決されたときだったりするわけですが、
「いま、会いにゆきます」
の場合、
例をあげるなら澪が日記を読むシーン。
まだ記憶の戻らない澪は、
恐る恐るページを開き、
1ページ目を読んで笑うわけです。
その時スクリーン上には日記の内容は出てきません。
なんで笑ったのか・・・
ちょっと引っかかるものの、
笑った竹内さんがかわいくて片隅へ追いやられます・・・
・・・ごめんなさい。
で、物語りは進んで最後の澪の視点で日記を介した回想シーン。

「気になる人ができた。
(略)
でも恋愛とかには興味がなさそう。
私の片思いみたいだ」

ここではっとしたわけです。
なるほどねー。

この日記を読む前に、
澪は巧に記憶がないから、
二人はどうやって結ばれたのかを聞いていたわけです。
巧の視点では、
澪は学級委員で勉強もできたし、
ちょっといつもなんだか不機嫌そうで、
恋愛とかには興味なさそうだし、
僕の片思いだった。

と語って聞かせていたわけです。
何故笑ったのか理解頂けましたか?

そういうことやったんやね。

こんな風に、
ちりばめられたちょっとしたシーンでの仕草だとか伏線だとかが、
最後に見事に組み合わさっていく手際の良さ。
久々に鳥肌が立ちました。

で一番ぐっと来たのは澪との別れのシーンで巧が
「ごめん」
って言ったシーンでした。

「幸せにしてやれなかった」
という後悔。
巧の澪に対する愛情。

一方澪は、
別れ際に本当に幸せだったことを告げて、
いずれ28歳で死ぬ事が解っていても
それでも巧に会いに行くことを選びます。
それが一番幸せだと解るから。

いいなぁ。
素敵だなぁ。

・・・どれだけすばらしかったかなんて私の筆力で書ける訳ないと思ってましたが、
ほんとに書けませんでした・・・

もう「なんでもいいから一回見てください」
としか言えないです。

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